医学生が選ぶ!難病がテーマの映画「アリスのままで」(若年性アルツハイマー病)〜医療従事者必見です〜

こんにちは、現役医学生のmassioです!

読者様

病気をテーマにしたおすすめ映画は?

そう思った読者の皆さまは必見です!

今回は、難病がテーマ映画シリーズ第1弾「アリスのままで」(若年性アルツハイマー病)をご紹介します。

massio

医療従事者をはじめ、多くの方に必見のおすすめ作品です!

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あらすじ

大学で言語学者として教鞭をとる50歳の女性アリス。ある日、ジョギング中に自分がどこにいるのかわからなくなる。そして、言語学者の命とも言える「言葉」が次々に思い出せなくなっていく。自身に降りかかる不可解な症状を恐れ、アリスは神経内科を受診する。認知機能検査で疑われたのは、まさかの「認知症」。そして、医師による精査の結果、「若年性(遺伝性) Alzheimer病」と診断されてしまう。大切な記憶が徐々に徐々に無くなっていき、アイデンティティすら失われていく恐怖、同じ病気が50 %の確率で3人の子供それぞれに遺伝し、遺伝すれば100%発症するという現実がアリスと家族に重くのしかかる……….。

神経内科医

若年性Alzheimer病は、18〜64歳で発症する遺伝性のアルツハイマー型認知症で、高齢者の2倍以上のスピードで進行します。

作品概要

女性言語学者アリスが若年性アルツハイマー病を患い、その闘病の日々が赤裸々に綴られた同名原作の全米ベストセラー小説「アリスのままで」を、リチャード・グラッツァー監督が映画化。

アリス役を演じたジュリアン・ムーアが、第87回アカデミー賞で主演女優賞を受賞している。

原題:「STILL ALICE」

制作年:2014年(アメリカ)

監督:リチャード・グラッツァー

出演:ジュリアン・ムーア、アレックス・ボールドウェン

おすすめポイント

難病をテーマにした映画は数多くあり、その中でも若年性アルツハイマー病を題材にした映画はいくつか存在します。特に、筆者が強くおすすめしたい作品が「アリスのままで」です。

本作品は実話ではなく、ハーバード大学の神経学者であるリサ・ジェノヴァがAlzheimer患者との対話を基に執筆した小説を原作としています。

しかし、フィクションならではの、お涙頂戴的なドラマティックな展開は全くなく、ただひたすらにアルツハイマー患者の葛藤の日々があまりにもリアルに映し出されています。

アリスがアルツハイマー協会でスピーチを行うワンシーンで、

『今、この瞬間を生きる』と私自身に言い聞かせています。それが私にできる全てです。

引用元:映画「アリスのままで」

というセリフがあります。

このセリフは、リチャード・グラッツァー監督オリジナルのセリフですが、実在する人物が発する言葉のような重みがあります。

実は、監督のリチャード・グラッツァーも、筋萎縮性側索硬化症(ALS)という難病を患っています。

アリスと同じ葛藤を感じながら、「若年性アルツハイマー病」という病気に真摯に向き合ったからこそ出せる”深みのあるメッセージ”を、本作品を通じて感じることができるはずです。

なお、グラッツァー監督は、主演のジュリアン・ムーアがアカデミー主演女優賞を獲得した16日後に、ALSによってこの世を去りました。

神経内科医

筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、手足や喉や舌の筋肉が次第に動かせなくなる疾患です。筋肉それ自体に異常はなく、神経系の運動ニューロンが障害される病気です。

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